●定款に定められている目的や社会情勢その問題点 |
三鷹市には近隣の大学病院や小児病院を退院した障がい児とその家族が生活しているが、
退院後に通所できる施設や子どもを預けることができる場所は非常に限られている。
特に、重症心身障がい児が通所できる施設は少なく、知的障がい児を対象とした施設に通所するか、
縁者や知人に子どもを預けざるを得ないという現状がある。障がいが重いほど、通所できる場所、預け先をさがすことが困難である。
私たちは、主に重症心身障がい児を対象とした児童発達支援および放課後等デイサービスを計画しており、
これらの事業により子どもの障がいや発達に合わせた指導や支援(合わせて療育)をとおして子どもの発達を促し、
また障がい児を育てている家族の負担の軽減に寄与できると考えている。
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●法人が行う事業が不特定かつ多数の者の利益に寄与するゆえん |
地域の中に重症心身障がい児の療育ができる受け皿となる施設を整備することにより、これら重症心身障がい児の医療機関からの退院を促し
、地域の中で家族と共に生活できることを保障することができる。医療機関は、新たに医療が必要な重症児を受け入れることができるものと考える。
三鷹市に隣接する府中市には特別支援学校である「けやきの森学園」があり、三鷹市にも重症心身障がい児は多く在住している。
また、近隣には、杏林大学医学部付属病院、成育医療研究センター、東京都立小児総合医療センターなど、障がいを持った子どもが多く入院しており、事業の潜在的需要もあると考えている。
また、地域の中で児童発達支援および放課後等デイサービスを行うには、近隣住民の理解と協力が不可欠であり、事業をとおして障がいについての啓発と協働に寄与できると考えている。
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●法人格が必要になった理由 |
重症心身障がい児の児童発達支援および放課後等デイサービスを実践するためには、専門的知識と技術を持ったスタッフと、
適切な療育を行うことのできる施設および設備を整える必要がある。発起人の多くは障がい児の医療・療育に関わってきた専門職で、スタッフの確保は可能であると考える。
しかし、施設・設備の整備およびその運営には多額の費用がかかることから、法人格を得ることにより、広く寄付を募り、また公的な支援を受けることが不可欠である。
また、障がい児を育てる家族は共働きすることが難しいだけでなく、介護や子どもの生活に必要な物品も健常児に比べて多いため、経済的負担が大きい。そのような家族が当事業を利用するためにも、公的な援助が望まれる。
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